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HOME > + 財務図表 > [財務図表講座]全体像の読み方(4日目)
財務図表をご活用いただくためには、会計入門書籍をかじる程度の知識が必要です。本当に必要な部分だけを、「ざいむ先生」と「ずん太くん」の対話形式でお送りします。 簿記3級や中小企業診断士試験勉強中の方にもお勧めです。 試験テクニックや暗記も重要ですが、会計基礎を理解しておくと学習もはかどります。
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長々と利益の見方について説明してきた訳じゃが、実践した場合には1分もかからんと思う。 多くの企業は、少しの黒字か少しの赤字じゃ。例に使ったような企業は多くはない。
黒字の場合は、どこに着目すればよいのでしょうか?
利益に加え、資産と収益に着目するんじゃ。 それぞれの大きさを比較すればよい。3通りできるの。
まずは、収益と利益じゃ。 利益率と呼ばれるものじゃ。大きければ儲かっている、ということじゃな。 はい、わかります。
次は、資産と収益じゃ。 回転率と呼ばれるものじゃ。大きければ効率がよい。 少ない資産で、多くの収益を上げたということじゃ。
最後は、資産と利益じゃ。 ROA(Return on Assets 総資産利益率)と呼ばれておる。 100億円の資産を持ち1億円の利益をあげるより、10億円の資産で1億円の利益を上げた方が優れておる、ということじゃ。
これら三つの観点は、業種によって大きくことなるため、同業他社や同一企業の期間比較が基本じゃ。 銀行とコンビニを比較しても、あまり意味がないことに注意してほしい。 これらは「経営分析」と呼ばれるものじゃ。詳しくは11月以降に解説する予定じゃが、待てない方は、経営分析の書籍を見てほしい。 経営分析の指標の意味を正確に理解するよりは、多くの企業の全体像を見ることの方が役立つと、わしは思うとる。 たとえば、銀行業の全体像を見てほしい。収益の比率がとても少ないはずじゃ。その理由について考えてほしい。
スペシャルサンクスじゃ。 この「財務図表」講座は、株式会社ヌーラボ社のCacooを活用しておる。